コート・ド・プロヴァンス / コトー・デクス・アン・プロヴァンス / コトー・ヴァロワ・アン・プロヴァンス
プロヴァンスワイン委員会(CIVP)によると、2021年のプロヴァンスのロゼワインの販売量は、飲食店・酒販店への販売量の増加に支えられコロナ前の水準を回復した。
2021年、プロヴァンスのぶどう畑は大規模な山火事や霜の被害に見舞われたものの、収穫量は平年並みとなり最終生産量は1 255 060 hl(1億6700万本)と、過去5年の平均と同程度に着地した。
2020年に6%減少したプロヴァンスワインの売上は、2021年には9%増と勢いを取り戻した。この回復は主に、欧州市場への輸出と、酒販店・飲食店チャネルでの販売増に下支えされている。プロヴァンスワインの2021年総販売量は110万hlで、感染症の影響とアメリカ市場の緊張による2020年のマイナスパフォーマンスを払拭し、コロナ前の水準を回復した。
輸出は+7%
2021年の輸出量は461 470 hlで2016年比64%増となった。また、輸出販売量も2020年比7%増となった。特に欧州主要市場(イギリス、オランダ、ドイツ、ベルギー、スウェーデンなど)では、いずれも明らかな伸びを示しており、プロヴァンスのロゼワインの国際市場における潜在力を裏付けている。
「この2年間でプロヴァンスワインの回復力が証明されました。今日プロヴァンスワインは、いかなる逆境にも耐えうるアイコン的な強いブランド力を持ち、またリーダーとしての地位を担っています。我々は業界の未来を確信する一方で、来るべき共通の未来に向け、ワインの品質を継続的に向上させながらプレミアムワインとしての地位を確かなものとし、経済や環境に関する新たな課題に取り組んでいかなければなりません。プロヴァンスワインはこうした点を2022年から2024年の戦略として掲げています」
(プロヴァンスワイン委員会会長 エリック・パストリーノ談)
2021ヴィンテージ プロヴァンス ロゼワイン
2021年のプロヴァンスのぶどう畑
2021年のぶどうの萌芽は、芽吹きの早かった2020年とは対照的に、平年並みであった。4月の歴史的な霜害、冬の旱ばつ、春の長雨、8月の大規模な山火事、雹など、様々な不安要素に見舞われたものの、収穫はワインにとって好適なものとなった。暑く乾燥した夏のおかげで、ブドウは健康に育ち、アルコール度数も平均的、酸も良好に仕上がった。収穫は、海に近い地域では8月20日頃、その他の地域では9月上旬に始まり、良好な条件のもと10月上旬に終了した。
2021年、収穫量は合格点
2021年のぶどう収穫量は、過去5年間の平均生産量と同等で、満足のいくものとなった。生産量は1 255 060 hlすなわち1億6 700万本に相当し、好調なロゼワイン市場の需要に応えられるだけの流通量を確保している。
AOP プロヴァンス ロゼワイン 2021テイスティングコメント
色調 :非常に明るく、サーモンピンクからクリアピンクまで、様々なトーンのピンク。
香り :繊細でフレッシュ。フローラルなノートがメイン。黄または白い果肉のフルーツ(桃、ミラベル、メロン)も感じられる。柑橘類(グレープルーツ、マンダリン、オレンジ)やトロピカルフルーツ(パイナップル、ライチ、パッションフルーツ)の香りも豊かに香る。砂糖菓子や甘いスパイス、マシュマロなどのタッチもほのかに感じられるものもある。
味わい :とても爽やか。アタックは穏やかながら、フレッシュな酸味がアクセントになっているものが多い。フィニッシュはフルーティで、きれいな余韻が続く。
ロゼワインといえば プロヴァンスワイン フランス最古のワイン産地であるプロヴァンス地方のぶどう畑は、地中海とアルプス山脈の間に位置し、ブーシュ=デュ=ローヌ、ヴァール、アルプ=マリティムの3県にまたがって約200kmにわたって広がり、コート・ド・プロヴァンス、コトー・デクス・アン・プロヴァンス、コトー・ヴァロワ・アン・プロヴァンスの3つのAOPがあります。ロゼワインはプロヴァンスの歴史的な特産品で、今日ではプロヴァンスで生産されるワインの91%がロゼワインです。 |