時代のニーズに応え、小規模ワイナリーの設備投資にかかる負担を軽減
創業107年を迎える日本濾水機工業株式会社(本社:神奈川県横浜市、代表:橋本 美奈子)は、新たな挑戦として、小規模ワイナリー向けにワインろ過機のレンタルを開始します。
2010年代から始まった「ワイン特区」の認定を背景に、ワイナリーへの新規参入が増え、小規模ワイナリーの数は年々増加しています。しかしながら、ワイン製造設備の初期投資負担が大きく、ろ過機の導入が困難なケースが散見されます。また、ワイン製造はシーズンものであるため、生産量が少ない小規模ワイナリーでは、年に数回程度の使用にとどまるろ過機導入に躊躇されます。
それらの課題を解決する目的で、日本濾水機工業では日本では珍しい「ワインろ過機のレンタル」事業を開始します。
ろ過機を導入し、しっかりとろ過を行うことで“再発酵”を防ぐことができるため、安心して流通にのせることができます。




ワインろ過機レンタルという革新的な試み
これまで、ワイナリーは自前で設備を揃えることが当たり前でしたが、全てを自前で揃えるには資金的に非常に厳しい小規模ワイナリーも増加しています。「ワインの再発酵を抑え、広く流通にのせていくには、ろ過工程が必須であることは理解している。」「しかし、設備投資資金に余裕がなく、ろ過機が導入できない」このようなジレンマを抱えているワイナリーに、ろ過機の提案をしていくなかで、「使いたいときだけ使えたらなぁ」、「ろ過機を借りることができたら嬉しい」という声を多数お聞きし、日本ではほとんど事例のない「ろ過機のレンタル」を始めることを決めました。
*2025年6月から義務化された食品用器具・容易包装のポジティブ制度にも準じた仕様になっています。
ワインの品質と安定性を向上させる精密ろ過の役割
ろ過は、ワインの濁りや微生物を除去し、ワインを透明で安定した状態にする役割があります。
【ろ過の役割】
●清澄化
発酵後の残った酵母のカス、ブドウの繊維質、タンパク質などの固形物を除去し、ワインを澄んだ外観にします。
●安定化
瓶詰め後に、酵母やバクテリアなどの微生物が再発酵したりワインが腐敗したりするのを防ぎ、長期保存に適した状態になります。
ワインを安定させることで、安全・安心に流通にのせることができるため、日本におけるワインの裾野を広げること、さらには、日本ワインを世界中に広げることに貢献します。
日本濾水機工業のワインろ過機では、澱が多いワイン原液の場合には、濾過助剤を添加して、目詰まりを緩和させながらろ過することも可能です。濾過助剤の選定や使用方法についても知見を持っていますので、澱下げや澱引きの状況を確認しながらご提案致します。
何度も繰り返し使えるエコフィルター「セラポア」
日本濾水機工業のろ過機では特別なフィルターを使用します。通常使用するペーパーフィルターやカートリッジフィルターの場合、ワインをろ過し、目詰まりを起こした時点で、濾材を取り替える必要があります。
日本濾水機工業が製造するセラミックフィルター「セラポア」は、目詰まりが発生した際には、取り出して、表面をブラッシングすることで、目詰まりの原因を取り除き、新しいろ過面が現れることで、濾過性能が復活します。
この特別な機能のお陰で、他の濾材に比べて、ランニングコストが安価で済みます。繰り返し使用が可能であり、環境に優しい国内では唯一無二のフィルターです。
また、目詰まりしたときには、原液を排出し、セラポアを取り出し、ブラッシングするだけで、すぐにリスタートできる為、非常にリカバーが簡単だとの評価を受けています。
また、ワインろ過機の構造上、ろ過の最後にはエアー押しを行うことで、残液を極力少なくすることが可能であり、欠減を抑えることができます。
今後の展開
まずは、300L/H程度の処理量であるセラポアが1本入ったろ過機のレンタルを開始します。今後、セラポアが3本連なった1000L/H程度のワインろ過機も製作し、レンタルを開始する予定です。
担当者コメント
日本濾水機工業株式会社 濾過ソリューション営業課「ワインろ過機」担当・小山和弘 コメント
ワインろ過機の販促を通して小規模ワイナリーの方々の声を聞くうちに、年に数回の濾過のために100万円以上の設備投資をするのは無理があると感じていました。一方で、各種部材の物価上昇が続き、ろ過機の価格も毎年値上がりしていく中で、これからの時代は「シェア」が求められているのではないかと気づきました。当初はどれだけのニーズがあるのかわかりませんでしたが、レンタルろ過機があったらいいという声を多く聞くようになった為、レンタル事業を開始することにしました。
実際にろ過を行うとワインが透き通ります。それを見たワイナリーの方々が「キラキラしている!」と喜んで、香りや味を確かめている姿をみると嬉しくなります。
小規模ワイナリーの効率のよい経営に寄与するとともに、日本ワインの裾野を広げていくことに、少しでも貢献できればと思っています。
<商品に関するお問い合わせ>
日本濾水機工業株式会社 担 当 小山 和弘
TEL:045-712-1211 Email: formmail @rosuiki.co.jp
https://rosuiki.co.jp/product/wine/
<報道機関からのお問い合わせ>
日本濾水機工業株式会社 広報担当 櫻井 恵理
TEL:045-712-1218 MAIL:formmail @rosuiki.co.jp
日本濾水機工業株式会社について
創業から107年間、一貫して精密濾過技術で様々な産業に貢献してきました。その中でも、最高品質レベルである、医薬品メーカー向け注射用水製造プラントの納入実績が豊富です。
【会社概要】
社名:日本濾水機工業株式会社
本社所在地:神奈川県横浜市南区井土ヶ谷中町91
代表取締役:橋本 美奈子
創業:大正7年
事業内容:セラミックフィルターの製造、濾過機及び水処理装置の設計及び製造、用水処理プラントのエンジニアリング

