9月23日、24日に、日本有数のまつたけ産地、そして「千曲川ワインバレー」の銘醸地である長野県上田市で、まつたけ料理×ワインを楽しむ新しい食文化をつくることを目指し、ガストロノミーフェス「信州上田まつたけ&ワイン祭り2023」を初開催し、約3,500名の方にご来場頂きました。
■ワインに合う、オリジナルまつたけ料理を開発し、「まつたけ料理&ワインペアリング選手権」を実施
まつたけとワインのマリアージュを楽しむために、地元や東京のシェフに、まつたけパエリア、まつたけピザ、まつたけガレットなど、よりワインに合わせやすい新しいまつたけ料理を提供して頂き、ワインは、千曲川ワインバレーのワイナリーや長野ワイン専門のワインバーが出店し、100種以上をお楽しみ頂きました。
「エル・トラゴン」の直径1.5mの巨大まつたけパエリア
また、「最もワインに合うまつたけ料理」と「最もまつたけ料理に合うワイン」を選ぶ「まつたけ料理&ワインペアリング選手権」も実施しました。
日本ワイナリーアワード審議委員長の遠藤利三郎審査委員長を始めとする専門家とご来場者の投票により、「最もワインに合うまつたけ料理」の最優秀賞は、「鎌原まんぢゅう」様(長野県上田市)の「松茸おやき」、準優秀賞は、「エル・トラゴン」様(東京都港区)の「まつたけパエリア」、「最もまつたけ料理に合うワイン」の最優秀賞は「シャトー・メルシャン椀子ワイナリー」様(長野県上田市)の「シャトー・メルシャン椀子ソーヴィニオン・ブラン」、準優秀賞は「Sail the Ship Vinyard」様(長野県上田市)の「東山カベルネF+S2021特別キュベ」が選ばれました。
「最もワインに合うまつたけ料理」最優秀賞の「鎌原まんぢゅう」
「最もまつたけ料理に合うワイン」最優秀賞の「シャトー・メルシャン椀子ワイナリー」
■新しいまつたけ商品を開発、販売
さらに、自宅でも、まつたけ料理を気軽に楽しめるよう、「ヒカリヤニシ」様(長野県松本市)の田邊真宏シェフに「まつたけオイル」を開発して頂き、「鎌原まんぢゅう」様には、調味塩としての「松茸塩」を開発、販売して頂きました。
ヒカリヤニシ田邊真宏シェフがプロデュースした「まつたけオイル」
■まつたけは「絶滅危惧種」とされる危機的状況、クラウドファンディングや松茸山の見学などのツーリズムも実施し、里山の再生をサポートする活動へ
このフェスは、まつたけとワインの産地である上田市で、まつたけとワインを共に楽しむ新しい食文化をつくることを目指して開催したものですが、国産まつたけは、生産量が激減していて、令和4年は36トンで戦前の0.3%程度となり、まつたけは、IUCN(国際自然保護連合)でも「絶滅危惧種」とされる危機的な状況にあります。
長い時間をかけて人々が自然と寄り添いながらつくりあげてきた里山が、まつたけが育つ好環境でしたが、里山が荒れてしまったことが主な原因で収穫量が大幅に減少しています。
国産まつたけを次世代に残していくためには、里山の再生が重要であることから、「新しい食文化づくり」と共に「里山の再生」をサポートしていくことも目指し、CAMPFIREで「絶滅危惧種のまつたけを「里山の再生」と「新しい食文化づくり」によって救いたい!」というプロジェクトのクラウドファンディングを実施、651,000円の支援を集めることができました。
https://camp-fire.jp/projects/view/692926
また、まつたけ山や荒廃地を整備して作ったワイナリーやチーズ工房を見学する「ガストロノミーツアー」も企画、開催しました。
宿泊先の中棚荘から「ジオヒルズワイナリー」のナイトワイナリーへ
■ワインを核としたガストロノミーによる地域創成へ
ワインと地元の食材を使ったガストロノミーをテーマとして、メニュー開発、商品開発、フェスの開催、ガストロノミーツアーの実施などに拡げることが出来、地域創成にも繋がる動きになりました。
今回の経験を活かして、今後、日本各地で「ガストロノミーフェス」を企画・開催し、自然と人との共生関係から生み出される恵の食を実際に体験していただくことから展開する地域創成や、それを支えている里山、里川、里海を再生する活動をサポートしていくことを目指します。
【信州上田まつたけ&ワイン祭り2023実行委員会の概要】
・所在地:東京都新宿区神楽坂5丁目20番5神楽坂アインスタワー1906 株式会社ワールド・カフェ内
・実行委員長:笠原 造