アルザスワインを大阪万博で体験しよう。ワイン産地として史上初めて、アルザスがフランスパビリオンに公式出展します。
そこで、知っていると大阪万博をより楽しめる、アルザスワインのトリビアをお届け。今回はアルザスのテロワールと環境への取り組みを紹介します。
フランス初のビオディナミワイン産地、アルザス。

テロワール
アルザスはヴォージュ山脈によって海の影響を受けにくく、フランスでもっとも降水量が少ない地域のひとつです。年間降雨量は500~600mmで、温暖で乾燥した半大陸性気候に属します。
ブドウ畑は標高200~400mのヴォージュの山麓に広がり、南~南東向きの斜面で十分な日照を確保。寒暖差の大きい気候がブドウの成熟をゆっくりと進め、複雑なアロマと爽やかな酸を備えたワインを生み出します。
地質の歴史は約1億5千万年前にさかのぼり、かつて海に覆われていた土地が隆起と陥没を繰り返し、多様な土壌を形成しました。花崗岩や石灰岩、粘土、頁岩、砂岩などがモザイク状に分布し、さらに断層によって細かく分かれています。この豊かなテロワールが、約15,500ヘクタールのブドウ畑に独自の個性と複雑性をもたらし、アルザスワインの多彩な表情を生み出しているのです。
ワイン造りの歴史
アルザスのブドウ栽培は、ゲルマンとローマの影響が交差する地で長い歴史を歩んできました。紀元1世紀にローマ人がブドウ栽培とワイン造りをもたらし、5~10世紀のメロヴィング朝やカロリング朝時代に盛んに消費されました。中世には160ヵ所でブドウが栽培され、アルザスワインはヨーロッパの主要なワインのひとつとして名をはせました。
16世紀に最盛期を迎えたものの、30年戦争で壊滅的な打撃を受け、ワイン産業は一時衰退。しかし、第一次世界大戦後に復興し、高品質なワイン造りへと舵を切りました。1945年以降は産地の保護と厳格な生産規定が整備され、現在ではアルザスワインを保護する53のAOCが存在します:
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1962年に制定されたAOCアルザス(2011年よりコミュナルとリュー・ディを包含)
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1975年の51のAOCアルザス・グラン・クリュ
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そして1976年のAOCクレマン・ダルザス
オーガニックやビオディナミへの取り組み
フランスにおけるビオディナミ農法の発展において、アルザスは先駆者的な役割を担ってきました。ビオディナミ農法の提唱者ルドルフ・シュタイナーが1924年にその概念を初めて公に発表すると、アルザスでは直ちにその実践が始まりました。そのため、ビオディナミの認証機関デメテールの本部や、シュタイナー教育で知られるシュタイナー学校のフランス最大校もアルザスにあります。
1970年、フランスで最初にブドウ栽培とワイン造りにビオディナミを取り入れたのは、ユージェーヌ・メイエーでした。

その後、1990年代の終わりにルーファック農業学校にオーガニックとビオディナミのコースが開設され、ビオディナミの第一人者であるフランソワ・ブーシェとポール・マッソンによるセミナーが開催されると、ビオディナミに切り替えるワイナリーが急増しました。
ビオディナミは、発酵や熟成に小樽を用いず、品種やテロワールの表現を主題とするアルザスワインのコンセプトに見事に合致。現在、アルザスのブドウ畑の35%がオーガニック認証、7.2%がビオディナミ認証を受けており、フランス国内でもオーガニック栽培の先進地域の一つであり、ビオディナミ栽培においては世界的なリーダーとなっています。。
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Foulques Aulagnon
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